厚塗り(クリスタ)のコツ
カラーイラストを重厚に見せる厚塗りのコツを覚え書きしてみたい。
厚塗りとは、油絵のように色を重ねて立体感を出していく描き方
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7日間無料。下塗り→厚塗り→仕上げの実演。こうやるのか。
厚塗りというのは、油絵のように陰影も光のあたるハイライト部分も色を重ねていくことで表現していく描き方。色を厚く重ねて立体感を出す手法で、線と面の境界がポイントとなる。
簡単に言うと、線と面の境界を意識して、グラデーションを作ると線が塗りになじむ。
とはいっても、美術画のようなマジモンの油絵ではなく、線画→アニメ塗り→厚塗りっぽく塗りを重ねるのが良さそう。(アニメ塗りとは、単色でパーツや影を塗り分ける手法)
とてもわかりやすいんだけど、ソフトはPhotoshopを使っているので、クリスタとはやや操作感が違うかも知れない。でも、レイヤーの合成モードなどはそのまま使えるので大きな問題はないかな…。
厚塗りのやり方
解説によると、厚塗りの手順はこんな感じ。
- 線画を描く
- アニメ塗りで影やハイライトをつける
- 別レイヤーで、反射光を描く。合成モードはソフトライト。
- 稜線(光と影の境界)にボケ足のついたブラシで「タッチを追加」
- 別レイヤーで、影にグラデーションを追加。ボケあし強めの影をつける。合成モードは、「乗算」
- 別レイヤーで、光のグレデーションを追加。ボケあし強めの反射光をつける。合成モードは「オーバレイ」か「ハードライト」
- 色トレース(線画の色を周囲の塗りの色に近づける手法) 線画以外を統合して、ボカして、線画でクリッピングすることで、線が黒ではなく、塗りの色になる
- 関連 クリスタでぼかしを一部にだけかける
- 関連 クリスタのクリッピング
- 色トレースで線画のインパクトが弱くなったとおもったら、さらに乗算レイヤーでさらに影を追加
- 線画の塗り込み 「線を色に塗り込める」 透明度50%のブラシで塗っていく
- 質感(テクスチャ)を追加 一番上にグレーのレイヤーを追加して、オーバレイにし、フィルターでパーリンノイズを追加して、紙のような質感を加える
厚塗りのイラストメイキング
こちらも、線画から厚塗りっぽく仕上げる手順。
こちらは、クリスタを使って描いていく工程が見られるので大いに参考になる。
解説によると、ざっくり5工程。
- ある程度整ったラフ(線)を描く
- ベースを塗る
- 影をつける
- ハイライトを乗せる
- 絵を整えていく
影やハイライトは、レイヤーの合成モードで別レイヤーに描き込んでいく感じ。
クリスタのタイムラプスで工程が見られるので参考になりそう。
なお、効率的に描いていくにはおそらくショートカット設定や左手デバイス利用が必須だと思う。
厚塗りでラスターレイヤーを修正する場合には、指定範囲をガッとつかんで位置調整できる「ゆがみツール」の使い方を覚えておいた方がいいかも。
関連 クリスタのゆがみツール
厚塗りと線画の違いは?
マジモンの油絵の「厚塗り」は、線を描かずに光または陰を描いていくというハードルの高そうなもの。
しかし、今現在イラストで「厚塗り」と言えば、線画の印象を薄めて厚塗りっぽくするものという理解で良さそう。
厚塗りっぽくすることで、絵に重厚感や立体感が出せるのがポイント。
ベースとなる線画は完全に消し込むのではなく、塗りの色で「色トレース」して目立たなくする感じ。
マンガのキャラクターを絵の具で描いたような仕上がりを「厚塗り」と呼んでいるようだ。
線画が浮いて見える場合は、線の太さや線と面のコントラストを調整するとうまくいくようだ。
クリスタの厚塗りのまとめ
- 厚塗りは、線画、アニメ塗りをしてから、色を重ねていく
- 色を重ねるにはレイヤーを追加して光はオーバレイ、陰は乗算モードで合成
- 線画は、色トレースして塗りの色と馴染ませる
関連)クリスタの買い切りと月額