クリスタ3.0は買い?
クリスタ3.0.0が発表された。
個人的には、絶対必須の神機能じゃああー!というものは特になかったので、有償バージョンアップしたいなと言う人は見送りでいいんじゃないかという気はしてる。
とりあえず具体的な新機能を見ていこう。
クリスタ3.0.0の追加機能
3.0になって、超ド級の神機能が搭載されたぁっ!ということはないけども、おっ、フツーに便利だなというものはいくつか。
個人的には、3Dデッサン人形まわりの機能強化が嬉しい。ポーズ操作がややカンタンになったり、親子関係(前からできてたような?)ができるようになったり、posemaniacsというサイトからポーズを適用できるようになったりだ。
また、VRM形式の3Dモデルも取り扱えるようになる。
私は、おもにDAZレンダ絵漫画を作るのに使っているだけなので、他の機能はそれほど嬉しくなかったなぁ。
追加された機能はざっくり以下の通り。
- 3D関連の強化
- 親子関係の設定
- VRMファイルの読み込み対応
- 3Dデッサン人形の強化
- 法線マップ(ノーマルマップ)の読み込みに対応
- 作品管理機能の強化
- レイヤーカンプ
- 制作時間の記録/表示
- 仕上げ・加工関連機能の強化
- メッシュ変形の改善
- 色調補正機能の強化
- フィルターの追加
- テキストの強化(円形にそってテキスト表示)
- レイアウトがより自由に
- フォント名の検索
- アニメーション制作機能の強化
- より直感的な操作が可能に
- オーディオスクラブの追加
- 透過GIFアニメーションの出力に対応
- 書き出し機能の強化
- ウォーターマーク設定機能
- タイムラプスのファイルサイズを軽量化
- インターフェースの強化
- サブビューの改善
- シンプルモードの追加
関連)CLIP STUDIO PAINT バージョン3.0の提供開始予定・価格・新機能のお知らせ
3Dデッサン人形の強化
3Dデッサン人形のポーズが付けやすくなったのと、posemaniacsというサイトのポーズデータをデッサン人形に適用できるようになった。
3Dデッサン人形を選択して、工具マークをクリックし…
デッサン人形→ポーズ基本のPアイコンをクリックで、posemaniacsのサイトが開く。
ウェブ上でポーズを選んで、「開く」をクリック。
連携のウインドウが出るので、さらに「CLIP STUDIO PAINT開く」をクリック。
CLIP STUDIOを起動しますかと表示される(すでに起動してても聞かれる)ので「はい」で3Dデッサン人形にポーズが適用されるのだ。
ほうほう、ポーズが一覧から選べてサクッと適用できるのはいいことだ。
ただ、posemaniacsというサイト、ポーズの種類がアクション系に偏ってて、会話、食事、立って作業、勉強、みたいな静的なポーズは少なめ。
あと、クリスタからのアクセスが多いせいか、ポーズが開くまでにけっこう時間がかかる。
悪くない新機能だとは思う。
あと、新機能に3Dアイテムの親子関係(髪を頭にくっつけてポーズ取れる)が設定できるというのがあるんだけど、前からできてなかった?(3Dデッサン人形の工具アイコン→オブジェクトリストでドラッグ&ドロップで親子関係つける)
レイヤーカンプ機能
デザイナーの人が、見本のバリエーションをサクサク表示させるのに使うような機能。
漫画制作だと、差分作成とかに使うんだろうか。健全バージョン、18禁バージョンみたいな。
ウインドウ→レイヤーカンプで開く小さなウインドウで、レイヤーごとの表示・非表示の状態に名前をつけて保存し、瞬時に切り替えられるのだ。
目新しい機能ではないけども、あると便利という人もいるかも…と思ってた。
結構レイヤーカンプのネットで評価は高いみたい。キャラの表情差分を作ってる人が多いのかな。
レイヤーカンプのためにアップデートプランに課金した、という人もいるほど。
クリスタ3.0のレイヤーカンプ機能のために今日からEX課金しました! そうそうコレですよコレ! これが欲しかったの!#clipstudio pic.twitter.com/z3FNNKBemQ
— あんらっち (@_unlatch) March 14, 2024
フィルターにいくつか追加
追加されたフィルターの中でも、なかなかいいなと思ったのが「えんぴつ調」
↑DAZレンダ画に適用した例
線で塗りを表現するハッチングで、手描き感が出る。なかなかいい。
ハッチングの調整が可能で、モノクロでも可能。
AI生成画に適用すると、AIくささが薄れるという効果はあるかも知れない。
けど、やっぱり、これは凄い!すぐ3.0にバージョンアップしよう!という感じではないかな。
3.0のダークモード
なんと、3.0にはダークモードがなくなって、とても不評だったらしい。
「目が焼け付く」という悲壮な叫びが大量に。
関連 3.0 にはホーム画面にダーク モードがありますか? – CLIP STUDIO ASK
あまりに不評だったのか、3.0.2でダークモード復活。デフォルトでダークモードになった。
また、設定メニューに「ダークモード」の項目が追加され、ユーザーがカラーテーマを切り替えられるようになった…というか、以前のバージョンにもあったけど、設定場所が変わったということになる。
ダークモードはユーザーの目の疲れを軽減し、画面を見やすくする効果が期待できる
円形に沿ってテキスト配置
円に沿ってテキストを配置できるというもので、ロゴとかを作りやすくなるのかな。個人的にはいらないと思ってたけど、待ち望んでたという人もいる。
クリスタ3.0の円形テキスト機能ずっと待ってたー!!😭✨️
すっごい嬉しいー!
ありがとうございます…!!#クリスタ #clipstudio pic.twitter.com/Z5Kw0qs25A
— フタバ |イラストレーター・漫画家 (@nohara_hutaba) March 14, 2024
他には、Tシャツやマグカップなどのデザインに使うとか、チラシとか広告で円形テキストを使うことで目を引くとかかなぁ。アイコンやボタンのデザインなんかには意外といいかも。
その他の新機能
書き出し設定のプリセット
クリスタver.3、まず何はともあれ書き出し設定のプリセット!!!
みんな待ってたこの機能!!!#clipstudio pic.twitter.com/mCdr0mvDa9— 摩耶薫子 (@k_maya) March 14, 2024
知らなかったなこれ。画像書き出しのときに、毎回値を入力しなくてよくなるのか。
START画面変更
クリスタがVer.3になって「CLIP STUDIO(START)」画面が刷新されたけど、正直これはちょっと使いにくい…
個人的にはダークテーマが苦手なので色が白いのはまあいいんだけどこれが嫌だと言ってる人も多いし
直近の「作品一覧」にすぐアクセスできなくなったのが面倒 #clipstudio pic.twitter.com/qHRclnWOLx— 摩耶薫子 (@k_maya) March 15, 2024
これは、3.0の変更の中では珍しく「悪かった」という意見。ダークテーマを望んでいる人がけっこういることと、作品一覧に1クリック必要なことを嘆いている人がメチャメチャ多いことに驚いた。
私はこれ、どうでもいいかな…。
バージョンアップしたいときはどうする?
私はサブスク利用でEXを使っているので、常に最新を使える。
けどまあ、長く使うほどサブスクは損なので人にはおすすめできない。
年払いの割引が効くので、サブスク3年で買い切りと同じ価格。(キャンペーンとか利用するともっと安く買えるのかも)
ここ2年、クリスタは1年ごとにバージョンアップしてるので、もし全部のバージョンアップを有償で買うと1年に3,200円(EXの場合)かかる。バージョンアップを1回飛ばすと、急に有償バージョンアップが2万円とかになる。
メッチャ決断が難しいなコレ。
買い切り24,900円→1年目バージョンアップ3,200円→2年めバージョンアップ3,200円→3年目バージョンアップ3,200円→買い切り計35,500円
年払いサブスク→1年目8,300円→2年目8,300円→3年目8,300円→サブスク計24,900円
ただし、4年目以降は、サブスクはずっと8,300円づつかかるのに比べ、買い切りはバージョンアップを毎年やっても3,200円づつ。サブスクは毎年5,100円づつ損していくことになる。
関連)クリスタの買い切りと月額
なお、買い切り派でバージョンアップしたいときは、公式サイトの右上の「購入」をクリックしてから…
>ペイントソフト CLIP STUDIO PAINTの公式ページ
バージョンアップ権をPROなら1,200円、EXなら3,400円でゲットできる。
バージョンアップ権は1年有効となっている。