DAZ Studioが快適に動くスペックは、メモリ、ハードディスク容量、そしてグラフィックボード性能だ。
今どきならメモリは8Gくらいは欲しいし、ハードディスクは500Gくらいは確保したい。
DAZ Studioは規約上、レンダリング画像や動画を無制限に商用利用することができる。
スペックが高いほど、出力時間を節約できるので、CG集や大量のレンダリングが必要になる動画を販売する場合には、マシンスペックが非常に重要になってくるだろう。
グラフィックボード性能は当然、良いほうがいいに決まってるが、最低でもこれくらいは必要、という情報を覚書してみたい。
DAZ Studioのスペック / 推奨スペック
WindowsとMac用がある。Windowsは32ビット・64ビットマシンで使用可能だ。
32ビット
- Intel Dual Core (または同等のもの)以上
- 1.6 GHz (2 GHzデュアルコア以上を推奨)
- Windows 10、8、7、およびVista (Windows 10、8 、または7を推奨)
- 1 GB以上のRAM (2 GB以上を推奨)
- インストール用に1GBのハードドライブ空き容量
- RAMが128 MB以上のOpenGL 1.6互換グラフィックスカード(ハードウェアアクセラレータOpenGL 2.2以上、512 MB RAM との互換性を推奨)
- DirectX 9 (オーディオ処理にのみ使用)
64ビット
- WHQL-64認定済み
- Intel Xeon / Core 2 DuoまたはQuad / Core i7またはAMD Opteron / Phenomプロセッサー
- Windows 10、8、7およびVista (Windows 10、8 、または7を推奨)
- 2 GB以上のRAM ( 3 GB以上のRAMを推奨)
- インストール用に1GBのハードドライブ空き容量
- 512 MB以上のRAMを備えたハードウェアアクセラレーションOpenGL 1.6互換グラフィックスカード(OpenGL 2.2以上、互換性を推奨)
- DirectX 9 (オーディオ処理にのみ使用)
注:NVIDIA RTX 2060以上はDaz Studio 4.12に推奨されます。NVIDIA Irayレンダリングエンジン:64ビットのみ。CUDA Compute Capability 2.0以上が必要です。
いちおう32bitでも動くけど、メインのレンダリングエンジンIrayが64ビットでしか動かない。実質64ビット専用と考えて良いだろう。
DAZ Studioのスペック / レンダリング速度
こちら、雨宮氏がDAZ Studioユーザにベンチマークを募集して、グラボ別のパフォーマンスをまとめた素晴らしいデータ。
私がメインで使っているGT1030と、最新グラボGTX2080TI(1枚刺し)との差は、およそ20倍。
つまり、最新機種で10分でできるレンダリングが、私の環境だと3時間以上かかる。
ええっ!?そんなに!?
少なくとも、新しくグラボを買うなら、この表の真ん中から上を選んだほうが良いだろう。
DAZ Studioのスペック / 推奨グラボの型番は?
私は10年前のGT440という古いグラボを使ってたが、まずdForceが動かなかった。フィギュアも一体呼び出して服を着せたらギリギリだった。そこで数年前の機種・GT 1030に変えたら、世界が変わって見えた。
関連 DAZ dForce設定
が、上記のベンチマークではほぼほぼ最下層なので、GT1030は「DAZ Studioが動くギリギリのスペック」くらいに考えておくといいだろう。
DAZ StudioのHelp↓Troubleshooting→About Your Video Cardから、グラボの機能を確認することができる。
GeForceGT1030の表示。Pixel Buffer SizeがNot Enabledになっている以外は、すべてサポートされているようだ。ドライバーのバージョンもここで確認できる。
グラボの機能説明
低スペックでも、Featuresの表示はほぼ同じ。
MultiTexturing Support:
マルチテクスチャリングのサポートは、DAZ Studioが3Dビューで複数のイメージマップを適用したオブジェクトを表示するために必要。例えば、マテリアルにテクスチャマップが適用され、透明度マップが適用されている場合、マテリアルを正しく表示するためにマルチテクスチャリングの機能が使われる。
Shadow Map Support:
シャドウマップのサポートは、ハードウェアレンダリングでシャドウマップをレンダリングして適用するために必要。この機能がハードウェアでサポートされていない場合、ハードウェアレンダリングでは影がレンダリングされない。
Hardware Antialiasing support:
ハードウェアアンチエイリアス(マルチサンプリングとも呼ばれます)は、グラフィックスカード上でアンチエイリアス処理を行う。有効にすると、インタラクティブビューポートとハードウェアレンダリングの両方がハードウェアによってアンチエイリアスされる。
OpenGL Shading Language (GLSL) support:
GLSLのサポートは、OpenGLシェーダーを使用するビューとレンダリングスタイルに必要。たとえば、カートゥーン表示スタイルやデフォルト マテリアル ハーウェア レンダー シェーダなど。ハードウェアがGLSLをサポートしていない場合、これらの機能は利用できない。
Pixel Buffer support:
ピクセルバッファのサポートは、ビデオカードの最大テクスチャサイズまでのバッファへのオフスクリーンレンダリングが可能になる。DAZ Studioでは、ハードウェアレンダリングの影の改善、大規模なハードウェアレンダリングの生成などにこの機能を使用している。この機能をサポートしている場合、これらのパフォーマンスが向上する。
Maximum Number of Lights:
同時ににOpenGLビューでアクティブにできるライトの最大数。シーンにこの数以上のライトを追加しても、インタラクティブビューのライティングが変わらなくなる。ただし、レンダリングすると、設定したライトがちゃんと反映される。
Number of Texture Units:
1 つのマテリアルを描画する際に使用できるイメージの最大数。例えば、テクスチャマップには 1 ユニット、透明度マップには 1 ユニット、シャドウマップには 1 ユニット、バンプマップには 1 ユニット、合計 4 つのテクスチャユニットが必要となる。
Maximum Texture Size:
カードに保存されるテクスチャイメージの最大サイズ。これよりも大きいマップは、インタラクティブビューやハードウェアレンダリングでは解像度が落とされる。数値が大きいほど、インタラクティブビューやハードウェアレンダリングでは、テクスチャ、透明度、シャドウのディテールが良くなる。
NVIDIA Geforce GT 440 操作がとても遅い
2011年ごろのグラフィックボード。消費電力少ない静音型。
- Irayフォトリアルプレビュー 他にアプリを動かさねければ動く
- dForce 必要規格を持っていないため、動かない
dForceを使おうとすると、opencl1.1に対応していないというエラーが出る。
関連 Could not find a avalid OpenCL deviceエラーで、dForceが使えない
また、helpでグラボの機能を確認すると、Maximum Texture Sizeが16384 x 16384だった。(メモリ量に依存?)
NVIDIA Geforce GT 1030 dForceに対応 安い割に良かった
2017年ごろのグラフィックボード。消費電力少ない静音型。
- Irayフォトリアルプレビュー ラクに動く
- dForce 速いとは言えないが、一応動く
パソコンスペックが低くても動くロープロファイル対応で、2020年の実売価格が1万円くらい。最低限の投資でパソコンをDAZ Studioが動く環境にしたければ、まあまあの選択だと思う。
搭載メモリは4Gだと厳しい 8Gは欲しい。
グラボも重要だが、搭載メモリが4GだとDAZ Studioを起動するだけで精一杯、フィギュア2体に服を着せたらテクスチャがメモリ不足で読めなくて真っ白になるくらいだ。
グラボだけを買い換えるくらいなら、メモリ8G搭載できるパソコンに買い替えたほうが良いと思う。
というわけで、私が2020年に購入したのはコレ。スペックそこそこ、コンパクト型でグラボが静音仕様な点が気に入っている。
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メモリ8G以上、ディスク500G以上が必要
まず、DAZ Studioを起動しただけでメモリ4Gくらいを消費する。
DAZフィギュア一体を呼び出し、服を着せてレンダリングするとそれだけで6G~8Gくらいのメモリを消費する。裸とか水着のフィギュアなら2体いける感じ。
また、DAZのフィギュアやプロップ、HDRI画像はディスク容量を食いまくるので250Gのディスクだとあっという間に満タンになる。500Gでも手持ちのコンテンツ全て入れようとするとけっこうパツンパツンにディスクが一杯になる。
メモリ8G、ディスク500Gが最低ラインの容量だと考えておくと良いだろう。
DAZ Studioは、シーンへのフィギュア・アイテム配置、ポージング、レンダリングを行うことができる。
グラボ性能はプレビューや描画の速度、メモリはフィギュアやプロップの同時配置数に影響する。CPUスペックはポージング時の関節曲げ計算や、グラボ性能を超えたレンダリングの際にCPUに切り替わった際に影響が出てくる。
グラボは、高級1枚より2枚刺しのほうがコスパが良い
最新版のDAZ Studio 4.12.1.109は、GeForce RTX 20シリーズに対応している。
ハイエンドのグラボ、GeForce RTX 2050以降のパフォーマンスを十分に発揮できるようになっている。
しかし、RTX20シリーズの最新グラボを1枚と、半分程度のスペックのグラボを2枚刺しはほぼ同じスピードが出るのだ。旧グラボ2枚の方が安いのでコスパが良いというワケ。
なお、最新版はグラボのドライバーを最新にアップデートする必要があるようだ。以前のバージョンでは、GPUを搭載しているのにレンダリングにCPUを使ってしまう(CPU FALL)が発生することがあったが、CPUフォールを防ぐ設定などが追加された。