こんな感じで、HDR背景と3Dオブジェクトをうまいことなじませるセット。
上の例は、下半身をマスクするOcculuder(オクル―ダー?)と、水面に軽く反射をさせるReflector(リフレクター)を使っている。あと、影を落とすためのCatcher(キャッチャー)というオブジェクトがある。
Iray HDRI Toolkitの使用例
このツールを使えば、映り込みや、影を自在につけられるのだ。HDR画像の柱の影に隠れることも可能。
HDRに合わせてフィギュアやプロップをマスクする
カラクリは、マスク用の3D素材を配置して、隠れるべき部分をマスクしているのだ。
Occluderと呼ばれるマスクオブジェクトをおくと、このようにフィギュアの一部を非表示にすることができる。
マスクオブジェクトには、カプセル状、イス形状、柱形状、円、立方体、球などが用意されている。
鏡やガラス、金属面に映り込みを作るリフレクター
マスク以外に、ガラスやツルツルした面に軽く反射させるためのオブジェクト「リフレクター」が用意されている。
リフレクターを配置した場所には、フィギュアやプロップなどが反射して映り込むのだ。上の例ではすごくわかりにくいが、寝ているフィギュアが写り込んでいる。
いや、わかりにくいくらい微妙な映り込みのほうが、絵としては説得力があるのだ。
地面や壁に影を作るシャドウキャッチャー
もうひとつのオブジェクトがシャドウキャッチャー。HDRIの背景は3Dシーン計算上は「何もない空間」だ。だけど影を付けたい箇所に、影受け専用のオブジェクトを置くのだ。
上のように配置すると、壁に影ができる。
影の強度や、反射の強さなどはオブジェクト設置後に各種マテリアルを適用すると変更可能だ。
そんな感じ。特に、HDRツールは面白い合成写真が作れそうなので、もうちょっと遊びこんでみたい。
オブジェクト移動中もリアルタイムIrayプレビューする方法
HDRI画像とOccluder(マスクオブジェクト)などの位置合わせをする場合、解像度低くてもいいからリアルタイムでプレビュー表示して欲しいことがある。
通常は、このようにオブジェクト移動中は背景のHDRI画像は消えて、フィギュアは真っ白になる。
リアルタイムプレビューにするには、Draw SettingsタブのDrawing→Response Threshold(msec)を1000くらいに上げる。
なお、Manipulaton Resolutionはオブジェクトなどを移動中にどの程度解像度を落とすかという設定だ。デフォルトでは解像度1/4になっているが、グラボの性能次第で変更しよう。
こんな感じで、位置合わせが楽になる。
マスクオブジェクト Occluderの作り方
オブジェクトの一部を非表示にするOccluderは、DAZ Studioに付属しているスクリプトで作ることができる。
同時に出現するIray Handleは、DAZフォーラムでは「ライトごとに分割レンダリングして、後で合成するときに使うんじゃ?」という話が出ていたが、結局よくわからんなー、という感じで話が終わってた。
関連)Irayノードの高度なプロパティ-「Irayハンドル」とライトパス式-Daz 3Dフォーラム
とにかく、これを使えば、用意されている形状だけじゃなく、もっと複雑な形のマスクや影、反射を作れるということだな。
Iray HDRI Toolkit公式ページ
濡れた路面で反射というのは、かっこいい使い方だなぁ。