DAZ Studioは、無料会員登録すれば、無料で使える3DCGツール。
もっと端的に言うなら、着せ替えポージングツールだ。
お気に入りの人体モデルに好きな服を着せてポーズを作って、描画処理スタート。
わぁ、なんて美しいシーンなんだ。うむうむ。
そうやって楽しむ感じのソフト。
最初から無料の人体モデルが付属しているのが特徴で、インストしたら即日遊べるので、一般の3DCGソフトと比べるとだいぶ敷居が低いのだ。
まずは、無料の人間モデルをゲットする
1円も使わず、素晴らしい出来の3Dの人間モデルが手に入る。本体に付属している無料品の人間モデルでさえ、この出来。
基本、服などの付属品を有料で販売してるので、それを買って遊ぶスタイルだけど、無料で手に入る品も山ほどあって、その気になれば、一生無料で遊ぶこともできるのだ。
けど私は、無料でこのレベルなら、有料品はいったいどういう世界なんだ…と気になってしまい、そうそうに課金してしまった。

本当に?
少し嘘をついた。
有料品は、xxxが精巧に作られててすっげぇぞ、という噂を聞いてどうしても見たくなって課金した。ごめん。
服を(なるべく安く)ゲットする
実は、服アイテムも無料でゲットできるものがある。ソフト本体をインストールするときに、オマケでついてるファンタジー系の服などだ。
まあ最初は、ファンタジーでもTシャツでも、服があれば嬉しい。よしよし着せてみよう。ふむふむ。
しかし、しばらくすると飽きる。
特に男性は、女性フィギュアに服を着せてあれこれやってみるという遊び方をする人が多いだろう。なので、服のバリエーションはほしい。
服はモノによっては「脱げモーフ」という変形機能がついてるものもあって、「半脱げ」のようなマニアックな状態にすることもできてしまうのだ。恐ろしいことに、「脱げモーフ」を対象の服に対して作り出してしまうという煩悩ツールまで売られている。
全裸って、意外とすぐ飽きるだろう?
それで、定番というか、現実にありそうな服とかユニフォームを探していると高い。1着20ドルオーバーだ。
いや、作る手間を考えればそこまで高くないし、一般的な3Dアイテムなら50ドルぐらいしそうなので、相場から考えると安い。
でもなぁ…でも、どうか10ドルくらいから買わせてくんない?ってなる。
実は、普通に10ドルくらいで買う方法はある。というか、DAZ利用者ほぼ全員がやってる方法がある。
それは、ほしいなコレと思ったアイテムをウィッシュリスト(欲しいものリストみたいなやつ)に入れておくのだ。
やがて、DAZのセールで「ウィッシュリストセェーーール!」というのが始まり、ウィッシュリストに入っている品を割引します!と言ってくる。
初見だと驚愕だ。
おいおい待てよ、オレ、普通に定価で服買っちゃったんですけど。それが、少し待てば8割引?ふざけんなよぉおお!
そういう目に合う。みんな合う。私も合った。
そのときは腹立たしかったけど、結局、ずーっと同じことをやってくるので、知ってさえいれば、好きなアイテムをほぼ最安値で買えるのだ。
DAZの特徴をもうちょっと詳しく
とりあえず画面。SmartContent(スマートコンテンツ)と呼ばれるデータ格納エリアから、シーン上にアイテムをドラドロして配置し、ポーズもつけて描画処理すると、アラキレイな画像ができちゃった、そういう流れだ。
映像作品制作など様々な用途
こういう画像がポンと作れるよ、っていうのを見てもらおう。
大島優子似の美少女フィギュア Sue / 橋本環奈感のある Hashimoto
↑有料フィギュアを使ってテキトーにレンダリングした結果。このようなとても美しい画像を使った作品がサクッと作れてしまう。物理ベースレンダリング(PBR)のDAZ Studio描画機能だ。何が物理ベースなのかは知らないが、実写感が半端ない。
フィギュアは年々精巧になっていき、最新はGenesis 9というモデル。ひとつ前のGenesis 8もかなり精巧だった。精巧具合はもう「行くところまで行った」ような状態なので、G8以降の見栄えはあまり変わっていないかも知れない。ただ、こだわりの強い人にとっては、「関節の曲げ具合がより良くなった!」などの改善点はあるのだと思う。
IrayというNvidia(グラフィックボードのメーカー)系の技術を使ったレンダリング機能を搭載。
ソフト本体は価格$0で購入できる
DAZ Studioは、$0で購入、つまりタダで入手できるということだ。
ただし、多機能ゆえに、オール英語のごちゃごちゃーっとしたインタフェースでわかりにくい。
まずはざっくり、体で覚えたい人はチュートリアルで基本機能を試すのが良いと思う。
こちらに、基本機能をひと通り学ぶためのチュートリアルふう解説を用意した。
そもそも、ソフト本体の導入がうまくいかねーってひとはこちら。
おすすめのキャラを見てみたいひとはこちら。
DAZは、Digital Art Zoneの略
DAZ Studioをリリースしているアメリカ・ユタ州の3DCGソフト開発・販売会社。DAZはDigital Art Zoneの略だ。
もともとPoser向けの3Dフィギュアを販売している会社だったが、DAZ製フィギュアの高品質化にともない、専用の3DCGソフトDAZ Studioのバージョンアップを重ねていった。
現在では、最新版のDAZフィギュアはDAZ Studioでのみ動作する。ただし、UnityやUnreal Engine、Blenerなどへデータをインポートするプラグインが無料で提供されている。(Poser用はナシ)
他のソフトとの連携
DAZ STUDIOには、他のソフトウェアと連携するプラグインが無料で提供されている。
Bridges For Daz Software & 3D Models
具体的には、Maya、3DS MAX、CINEMA 3D、Blender、Unity、Unreal Engine、ZBrushだ。
DAZ STUDIO用のプラグイン+対象CGソフトのプラグインのセットが用意され、DAZ STUDIO上のモデルをマテリアル等をうまいこと変換して対象の3DCGソフトへエクスポート&インポートできるようになっている。
受け渡しデータ形式はFBX2014だが、素のデータのままだとうまくデータが渡せないので、プラグインを関して変換しているようだ。
Unreal Engineとの連携を試してみた記事がこちら。
DAZ STUDIOのレンダリング画像をトレースして漫画にすることにも挑戦してみた。具体的には、レンダ画をPhotoscapeでモノクロ化・線画化して、手動でトレースするという感じ。絵心ゼロの私がここまで描けたというだけで嬉しかった。
※その後、FBX形式でエクスポートしてクリスタにインポートできるということを知って、さらに驚愕。
AI画像生成のベース絵としてレンダ画を使うのも有効。ポーズ指定などはテキスト指定で伝えるのはむずかしいが、この絵みたいなポーズ!と指定することで、割と簡単にAIに指示が出せる。
DAZ STUDIOの絵柄は、実写に近いので、画像生成AIや動画生成AIにわたす画像としては優秀。特に、複雑なポーズ指示がなかなか通りにくい場合、画像生成AIのControlnetという仕組みとDAZのレンダリング画像がバシッと噛み合い、想定に近いポーズを簡単にAIに描かせることができるのだ。
DAZ STUDIOのレンダ画を入力にして、AI動画生成することも可能になった。
Kanade8のプロモ画をKling AIで動画化。
良く出来てる pic.twitter.com/BC7biBoauE— かぶき (@kabukinger) January 11, 2025
ひゃーすごい。最新の動画生成は、とくに実写系に強いKling。
DAZ STUDIOの出力画像を食わせると、まったく違和感のない動画をぴょっと出してくれる。
DAZ公式サイト
まあそんな感じ。無料である程度遊べるので、実際に試してみるといいんじゃないだろうか。