鼻中隔の外見と特徴
鼻中隔湾曲症の外見特徴と左右非対称性
鼻中隔湾曲症は、鼻の中央を仕切る壁である鼻中隔が曲がることで、外見に影響を与える疾患です 。最も特徴的な外見の変化は、鼻の穴が左右非対称に見えることで、左右どちらかに鼻中隔の壁が突出しているため、片方の鼻孔がより小さく見える場合があります 。
湾曲の程度が強い場合には、鼻先の曲がりや鼻柱の曲がりが表れてくることもあり、正面から見たときに鼻筋全体がまっすぐでないように見える場合があります 。しかし、外見からはほとんど曲がっていないように見えても、検査をしてみるとほとんどの方の鼻中隔は曲がっているのが現実です 。
多くの場合、鼻中隔湾曲症は外見上わかりにくく、見た目には分からないことが多いため、症状が出るまで気づかない方も少なくありません 。
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鼻中隔の外見に影響する構造的特徴
鼻中隔は、前方が軟骨、後方が骨でできており、それを粘膜が覆っている構造となっています 。この構造の個人差により、外見への影響度合いが変わってきます 。
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日本人をはじめとするアジア人の鼻中隔軟骨は短い傾向にあるため、「鼻が短く低い」「鼻先が上を向いたアップノーズ」「正面から鼻の穴が見えるブタ鼻」といった外見的特徴が現れやすくなります 。
参考）鼻中隔延長術で短く低いブタ鼻改善｜骨切り専門クリニカ市ヶ谷
鼻中隔湾曲症の原因は、鼻中隔を構成する3つの骨「鼻中隔軟骨」「篩骨正中板」「鋤骨」の成長するスピードのずれから生じるため、成長と共に弯曲が徐々に強くなっていきます 。
参考）https://8700-cl.com/ent/deflected_septum
鼻中隔の外見が呼吸機能に与える影響
鼻中隔の曲がりは、外見だけでなく呼吸機能にも大きな影響を与えます 。鼻は呼吸器官として空気を暖める（加温）、湿り気を与える（加湿）、ほこりを取る（除塵）という重要な働きがあり、空気を適切な状態にして肺に送っています 。
鼻中隔が弯曲していると、片方の鼻腔が狭くなり、特に横になった際にどちらかの鼻がよくつまってしまったり、交互に鼻づまりを感じることがあります 。鼻の穴は左右の肺に対応しており、1～2時間おきに起こる「交代制鼻閉」という現象で、正常でも片方ずつ膨張と収縮を繰り返しています 。
鼻中隔の歪みが強い場合には、口呼吸が増える、いびきが増えて睡眠不足に悩む、頭痛が頻発する、嗅覚が下がる、鼻血が出やすくなるといった症状が現れます 。
鼻中隔の外見改善における手術治療の特徴
鼻中隔湾曲症で症状がある場合、手術による治療が検討されます 。一方、美容的な観点から鼻の外見を改善したい場合には、鼻中隔延長術という選択肢もあります 。
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鼻中隔延長術は、鼻中隔軟骨に軟骨を移植・固定することで、鼻先や鼻柱を下方向に伸ばしたり、鼻先の高さを出す手術です 。使用する軟骨としては、耳介軟骨、鼻中隔軟骨、肋軟骨などがあり、それぞれに特徴があります 。
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しかし、鼻中隔延長術には「鼻先が曲がる」「鼻先が固くなる」「不自然」「左右差」といったリスクもあるため、経験豊富な医師による慎重な手術計画が必要です 。限界を超えた延長は、軟骨の曲がりや鼻の変形を引き起こす可能性があるため注意が必要です 。
参考）鼻中隔延長の失敗例と原因は？回避するための対策を解説！
鼻中隔の外見における日常生活での注意点
鼻中隔の外見的変化を早期に発見するためには、日常的に鼻の状態を観察することが重要です 。特に、左右の鼻の穴の大きさに明らかな違いがある場合や、片方だけ常に鼻づまりを感じる場合は、専門医への相談を検討しましょう 。
鼻の健康維持のためには、正しい鼻のかみ方も重要で、強く鼻をかむと圧力がかかり耳管を通じて、鼻の病原体が中耳に入り、中耳炎の原因となる可能性があります 。また、鼻中隔弯曲があると、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の症状が悪化しやすくなるため、普段からの鼻腔ケアが大切です 。
参考）鼻の健康で留意すること：鼻腔の働きと空気の流れについて ｜ …
症状がなければ治療は必要ありませんが、鼻づまりなどの症状が見られる場合は、外からの見た目は関係なく、耳鼻科を受診することをお勧めします 。軽度の症状であれば、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬、ステロイド点鼻薬などの薬物治療で症状の軽減が期待できます 。